インフルエンサーの光と影。フォロワーが増えるほど苦しかった私が、12年目に思うこと

発信活動12年目を迎えるゆりママんのインフルエンサーとSNSについての記事 日々のこと
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こんにちは、ゆりママんです。

2026年9月で、発信活動を始めて12年目を迎えます。

最近、Instagramの更新がずいぶん減りました。

「どうしたんだろう」と思っている方もいるかもしれません。

でも、発信をやめたわけではありません。

むしろ今は、自分が本当に伝えたいことは何なのか、以前よりもはっきり見えるようになりました。

フォロワー数が増えて、テレビに出演するようになって。

「これで世界が変わるかもしれない」

そんなふうに、夢みたいな日々を過ごしていた時期もありました。

今日は、普段のグルメやお出かけ情報とは少し違って、12年目を迎える今だからこそ書いておきたい、SNSと私の話をしてみようと思います。

テレビに出たら、世界が変わると思っていた

もともとInstagramは、ただの趣味でした。

気になるお店に行って、おいしかったものを撮って、「ここ良かったよ」と共有する。

それが楽しくて続けていただけで、自分が表に出るなんて考えたこともありませんでした。

だからテレビに出演するようになったときは、本当にワクワクしました。

テレビに出たら世界が変わる。

周りが自分を見る目も変わるのかもしれない。

そんなことを、どこかで期待していたんだと思います。

テレビ取材で愛媛の柿農園を訪れたゆりママん

でも、実際に放送が終わると。

驚くほど、日常は何も変わりませんでした。

Instagramを開けばフォロワーは増えて、「テレビ見ました」というメッセージも届く。

フォロワーが1万人になったときも、もちろんうれしかった。

でも、心から喜んでくれるメッセージは、思っていたよりずっと少なかったんです。

「あれ?こんなものなのかな」

数字は増えているのに、なぜか寂しい。

そしていつの間にか、

「私はここにいるよ」

と叫ぶような気持ちで、必死にInstagramを更新するようになりました。

新しいお店。
新しいメニュー。
誰よりも早く投稿しなくちゃ。

止まったら忘れられてしまうような気がして、ずっと走っていました。

でも、どんなに投稿しても、みんなが見ているのは「情報」であって、私自身ではない。

そう感じてしまったとき、とてもむなしくて、悲しかったのを覚えています。




テレビの現場で知った「取材の重み」と、自分の甘さ

それでも発信を続けているうちに、ありがたいことにいろいろな局のテレビ番組に参加させてもらうようになりました。

そこで、今の活動につながる大きな気づきがありました。

ある番組の取材で、自分が気になるお店を紹介することになったときのことです。

担当ディレクターさんから、

「なぜ、このお店を紹介したいんですか?」
「このお店ならではの魅力は?」

と聞かれました。

でも私は、うまく答えられませんでした。

当時の私は、「映えるかどうか」をすごく気にしていたからです。

写真を見た人が「行きたい!」と思ってくれること。

たくさん「いいね」が付くこと。

もちろん、それも発信では大切なことだと思います。

でも、テレビの取材はそれだけではありませんでした。

なぜこのお店を始めたのか。
店主さんはどんな人生を歩んできたのか。
なぜこのメニューを作ったのか。

地元にどんな思いを持っているのか。

取材前にたくさんのことを調べ、現場でも話を聞き、そこから「何を伝えるのか」を考えていく。

だから数分の放送でも、人の心を動かすんだと思いました。

テレビ取材中の様子

そして放送後、本当にたくさんのお客さんがお店を訪れる。

その光景を見て、

「私に足りなかったのは、これなんだ」

と痛感しました。

あのときテレビの現場で教えてもらったことは、今でも私の取材やブログを書くうえで、大きな糧になっています。

リールの時代になって、また「映え」に追われるようになった

時代が変わり、Instagramでは写真よりもリール動画が主流になりました。

私も必死に動画を作りました。

どう撮ればおいしそうに見えるのか。

最初の数秒でどう引きつけるのか。

どんな音楽を使うのか。

どう編集すれば最後まで見てもらえるのか。

考えることはどんどん増えていきました。

でも、動画を作ることに夢中になるほど、また「映えるもの」ばかりを探している自分に気づきました。

カフェでスイーツをスマホ撮影するゆりママん

本当は、もっと聞きたいことがある。

どうしてこの場所にお店を出したんだろう。

店主さんはどんな思いで料理を作っているんだろう。

実際に来ているお客さんは、どうしてこのお店を選んだんだろう。

常連さんのお気に入りは何だろう。

この地域だからこそ愛されている理由は何だろう。

私は、そっちを知りたい。

でも動画を撮ることに追われていると、それができなくなってしまうんです。

そこでようやく気づきました。

私は、動画編集者になりたいわけじゃないんだな、と。




華やかに見える「インフルエンサー」の世界

SNSを開けば、毎日たくさんの魅力的な動画が流れてきます。

新しいお店がオープンすると、レセプションにインフルエンサーが招待され、一斉に投稿されることも珍しくなくなりました。

私自身も招待していただくことがありました。

ありがたいことですし、それによって新しいお店を知る人が増えるという良さもあります。

同じ日に、同じ料理を、同じような構成で紹介する動画が一斉に並ぶ。

見る側からすれば、

「またこのお店?」
「みんな同じじゃない?」

と思ってしまうことだってあると思います。

スマートフォンでSNS(Threads)を見ているイメージ画像

実際に、インフルエンサーに対して「無料で飲食しているだけ」といった厳しい言葉が向けられることもありました。

それだけなら、発信する側の自分が受け止めればいい。

でも、私がつらかったのは、その矛先がお店にまで向いてしまうことでした。

「インフルエンサーばかり呼んでいるお店」

そんなふうに、宣伝を依頼した飲食店まで悪い印象を持たれてしまう。

お店はただ、新しく始めるお店や料理を知ってもらいたくてお願いしただけなのに。

その結果、インフルエンサーにも、お店にも悪いイメージがついていくのを見ているのが、私は耐えられませんでした。

誰よりも早く投稿する。

再生数を伸ばす。

フォロワーを増やす。

招待してもらえる存在でい続ける。

そこまでして、この場所に居続ける意味って何だろう。

そこで精神をすり減らしながら競い続けるくらいなら、私はもうそこから降りてもいいんじゃないか。

そう思うようになりました。

招待されなくなった。でも、そのほうが楽しかった

少しずつ、そういう場所から距離を置くようになりました。

すると当然、招待される機会は減りました。

でも、不思議と寂しくありませんでした。

むしろ、新しいお店がオープンした日に普通のお客さんとして並んで、

「すごい人ですね」
「今日は何食べるんですか?」

なんて話しながら待ったり。

店内がにぎわっている様子を見たり。

実際にお金を払って食べて、

「これ、おいしい!」

と思ったものを自分の言葉で書いたり。

そのほうが、ずっと楽しかったんです。

オープン直後のお店を、お客さんたちと一緒にお祭りみたいに楽しむ。

私が好きだったのは、こっちだったんだと思います。




Instagramを更新しなくなった理由

最近はテレビに出演する機会もなくなり、Instagramの更新も減りました。

心配してくださっている方がいたら、ごめんなさい。

元気にしています。

発信することが嫌になったわけでもありません。

ただ、SNSの数字を追い続けることから、少し離れました。

承認欲求って、怖いです。

もっと見てほしい。

もっと評価してほしい。

もっとフォロワーが欲しい。

もっと再生されたい。

数字が増えればうれしいのに、増えたら今度は、その数字を減らしたくなくなる。

いつの間にか、発信を楽しむためではなく、「自分の存在を確認するため」にSNSを開くようになってしまう。

私はそこから、少し距離を置くことにしました。

その代わり、今はブログを書く時間がとても楽しいです。

写真だけでは伝えられないこと。

15秒や30秒の動画では削られてしまうこと。

お店の方から聞いた話や、自分がその場所で感じたこと。

そして、ときには今回のような、自分自身のこと。

そういうものを、自分の言葉で残していきたいと思うようになりました。

愛媛の飲食店を訪れて料理を楽しむゆりママん

12年目。愛媛の新聞記者のような存在になりたい

振り返れば、華やかに見える世界に憧れた時期もありました。

テレビに出れば何かが変わると思っていたし、フォロワーが増えれば、自分自身を見てもらえると思っていました。

SNSの数字に一喜一憂して、傷ついて、悩んで。

それでも12年近く発信を続けてきた今、これからどんな人になりたいか、少しずつ見えてきた気がします。

私は、新聞記者のような存在になりたい。

これまで、私自身を取材してくださった新聞記者さんや、取材先で出会った記者さんたちがいました。

その姿が、いつも本当にかっこよかったんです。

初対面の相手にも自然に寄り添いながら、聞きたいことを的確に、そしてコンパクトに聞いていく。

何気ない会話の中から、その人が本当に伝えたかった言葉を引き出していく。

そして取材が終わると、そこで聞いたたくさんの話が、読みやすいひとつの記事になっている。

「こんなふうに言葉になるんだ」

と、何度驚いたか分かりません。

聞く力はもちろんだけど、そこから何を受け取って、どう言葉にするのか。

まるで魔法のように言葉を紡いでいく姿に、ずっと憧れています。

もちろん、私は新聞記者ではありません。

「地域を盛り上げたい」なんて、私にはまだ少し大きすぎる言葉です。

ただ、自分の足で行って、自分の目で見て。

そこで感じたこと。

初めて知ったこと。

「えっ、こんなのあるんだ!」と驚いたこと。

お店の人と話して初めて分かったこと。

そういう小さな発見を、そのときの気持ちごと、自分の言葉で届けられる人になりたい。

誰よりも早く投稿する人じゃなくていい。

誰よりもフォロワーが多い人じゃなくてもいい。

でも、

「ゆりママんの記事を読んだら、行ってみたくなった」

「こんなお店だったんだと初めて知った」

そんなふうに、言葉で誰かの心を少し動かせる人でありたい。

2026年9月で、活動12年目。

人の話を聞いて、その人自身も気づいていなかったような言葉を引き出す。

そこで自分が見たもの、感じたものと一緒に、ひとつの記事にして届ける。

それができる人になることが、12年目の私の目標です。

Instagramの更新が少なくなっても、私はちゃんとここにいます。

これからも、自分の足で見つけた愛媛の景色を、自分の言葉で残していきたいと思います。




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ゆりママん 愛媛グルメ・カフェ&パンブロガー
愛媛のグルメやカフェ、パン屋さんを10年以上取材して発信しています。
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