脇製茶場の歴史と新宮町の魅力|新宮茶の自然と品質へのこだわり

脇製茶場_新宮茶_サムネイル画像 四国中央市カフェ・グルメ
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自然の恵みと技術の調和|新宮茶の誕生と脇製茶場の物語

四国中央市新宮町は、美しい自然に囲まれた魅力的な場所であり、その中で根付く「新宮茶」は、この地域の自然環境と長い歴史が結びついた美味しいお茶です。

脇製茶場取材2

この記事では、新宮町の魅力、脇製茶場の歴史、新宮茶の製造プロセス、品質へのこだわり、地域への貢献、そして四代目の脇純樹さんの取り組みに焦点を当て、新宮茶の魅力に迫ります。

脇製茶場取材1

四季折々の美しい景色と共に、新宮町のお茶の歴史の奥深さをご紹介します。

新宮町の魅力

四国中央市新宮町は、自然に囲まれた、四季折々の美しい景色を楽しむことができる場所です。

春には新茶の収穫と新茶まつりが開催され、新緑が一面に広がります。6月には新宮あじさいの里で2万株以上のあじさいが咲き誇り、見事な景観となります。

新宮あじさいの里展望所3

秋には紅葉が美しく、山々が鮮やかな色彩で彩られます。どの季節も美しい自然を楽しむことができます。季節ごとに多彩な地域イベントが開催され、観光客に楽しさを提供しています。

霧の森紅葉2021-1

新宮町は昔から「山茶」(やまちゃ)が自生しており、地域の宝とされてきました。この自然環境が新宮茶の栽培に最適であり、高品質なお茶を生み出す土地として知られています。新宮町の標高や気候条件がお茶にとって理想的な要素となっています。




脇製茶場の歴史

脇製茶場は、新宮町におけるお茶の栽培と製造において不可欠な存在であり、地域のお茶産業の成長と深い結びつきを持っています。

脇製茶場は、1959年に脇久五郎氏によって設立されました。

脇久五郎氏

当時、山村農業の未来に不安を感じていた新立村(しんりつむら)は、地元で自生していた山茶に目をつけ、お茶作りに適した環境があると確信しました。

そして、村長の依頼を受け、脇久五郎氏は静岡から高品質なお茶の品種である「やぶきた苗木」を導入し、試行錯誤の末に育苗に成功。さらに、製茶組合を設立し、製茶工場を建設しました。

脇製茶場外観写真

その成果は、1976年には全国茶葉大会で優秀茶園賞を受賞するなど、設立当初から高品質なお茶の生産に力を注いできました。脇製茶場は、新宮町特有の寒暖差と山間部に位置する自然豊かな環境を最大限に活かし、新宮茶の栽培を行っています。

そして現代では、脇製茶場が作る「新宮茶」は、愛媛県を代表する特産品となり、地域の魅力を県内外に広める役割を担っています。

新宮茶の製造プロセス

新宮茶は、高品質なお茶を生産するために、細やかな工程を経て製造されます。

新宮茶の製造は、まず茶畑での茶摘みから始まります。4月下旬から5月初旬にかけて、新芽を手摘みします。脇製茶場が管理している茶畑は約8haで、愛媛で最も広い面積を誇り、年間1~2トンの茶葉を収穫しています。

脇製茶場取材4

収穫された茶葉は茶工場に運び込まれ、加工が行われます。

蒸し処理の後、お茶の工程に欠かせない「もみ込み」の工程では、脇製茶場の昔ながらの手もみの技術が機械に取り入れられていて、茶葉の形状を整えていきます。

脇製茶場取材5

その後、茶葉を乾燥し、選別が行われ、最終的に梱包されます。この段階で、新宮茶は市場に供給され、各店舗で販売されます。




品質へのこだわり

新宮茶は「無農薬栽培」で育てられています。農薬を一切使用せず、自然の力を最大限に活かすことで、安心で健康的なお茶を提供しています。このこだわりは、環境にも配慮し、茶畑の生態系を保護する一環です。

脇製茶場取材3

茶畑では、塩塚高原のススキが使用され、試飲などで使用された茶葉も肥料として再利用されます。

この循環型の肥料システムは、自然の恵みを大切にし、茶の苗木に栄養を与えます。

塩塚高原すすき2021-3

脇製茶場取材6

自らの手で販売する「出張販売」

脇製茶場の創業以来、脇純樹さんのおじいさま・二代目から始まった「出張販売」は、新宮茶を地元のコミュニティに届ける特別な活動です。

この伝統的な出張販売は、自らが栽培し製造したお茶製品を、川之江、三島、土居などの地域のスーパーマーケットを中心に行います。その精神は現在でも受け継がれ、週1~3回のペースで東予地区を中心に展開されています。

先日、新居浜市のマルヨシセンターに出店されているところを、取材させていただきました。

脇製茶場出張販売1

出張販売の主な担当者は、脇久五郎氏の親族である香川さんと、お茶の世界に飛び込んできた大西さんのお二人です。

二人はお客様がテントに入った瞬間から、試飲のお茶を提供し、絶妙なタイミングで声をかけるプロの販売員としての技術を持っています。

脇製茶場出張販売2

香川さんは十代の頃から新宮茶の販売に携わり、20年以上にわたりベテランとして活躍しています。彼らはお茶製品を見やすくディスプレイし、お客様に提供するための技術においても卓越しています。

脇製茶場出張販売3

脇製茶場出張販売4

彼らが最も嬉しく感じる瞬間は、お客様から「新宮からよく来てくれたね」と声をかけてくれた時だそう。

新宮町から山を下って販売を行うため、新宮まで足を運ぶのが難しいという方々にとって、この出張販売は非常に有難い存在となっています。

脇製茶場出張販売5

地域への貢献

脇製茶場は、新宮茶を四国中央市の特産品として力強く支え、地域のさまざまなイベントに積極的に貢献しています。

毎年開催される「新茶まつり」や「秋の収穫祭」などの地域イベントにおいて、脇製茶場は新宮茶の魅力を広める役割を果たしています。これらのイベントでは、新宮茶の試飲や販売を行い、地域の観光客や参加者に美味しいお茶を提供しています。

脇製茶場出張販売6

さらに、道の駅霧の森においてかぶせ抹茶作りにアドバイスを提供し、地元の人気スイーツ「霧の森大福」などに影響を与えています。

脇製茶場の活躍は、新宮地域の発展に不可欠な存在となっています。新宮茶を通じて多くの人々に地域の魅力を伝える役割を果たし続けています。

道の駅霧の森かぶせ抹茶5




新宮茶をより親しめるものに|四代目の取り組み

四代目である脇純樹さんは、大学を卒業後、家業である脇製茶場に参加しました。

「新宮茶を現代の人々にもっと親しみやすく紹介したい」という志を持ち、さまざまな取り組みを展開しています。

まず、若い世代の顧客をターゲットに、パッケージデザインに工夫を凝らしました。

脇製茶場パッケージ1

淡いカラーややさしいデザインを取り入れ、新宮茶の魅力を視覚的に伝えるよう心掛けています。

これにより、新宮茶が若い世代にもっと身近に感じられるようになりました。

脇製茶場パッケージ1

また、脇純樹さんは製茶技術を生かして、新たな茶の魅力を引き出す取り組みにも着手しました。

煎茶や抹茶にとどまらず「和紅茶」としてさまざまなフレーバーの茶を開発しています。

その中でも「かんきつ紅茶」は、柑橘の爽やかな香りと、みかんの皮部分のほろ苦さが絶妙に調和し、香りを楽しむお茶として人気を集めています。

脇製茶場パッケージ2

これにより、新宮茶の世界は煎茶や抹茶だけでなく、さまざまな楽しみ方ができる多彩な茶のバリエーションへと広がり、新たな茶の愛好家を魅了しています。

四代目脇純樹さんは、新宮茶の伝道師として、お茶の魅力を広め、これからも新しい可能性を追求し続けるでしょう。

脇製茶場パッケージ3

まとめ

新宮町は四季折々の美しい景色が楽しめる場所で、自然環境が高品質なお茶の栽培に最適です。

その中で、脇製茶場は、新宮町お茶産業の発展において不可欠な存在であり、地域への愛と誇りを胸に、地域の魅力を多くの人々に伝え続けています。

脇製茶場へのアクセス

脇製茶場へのアクセスについて紹介します。

こちらのGoogleマップを参考にご覧ください。

  • 住所 愛媛県四国中央市新宮町馬立4630(売店は工場2階)
  • 電話番号 0896-72-2525
  • 営業時間 9:00~17:00
  • 定休日 不定休(お盆・正月以外は営業)
  • 駐車場 あり
  • アクセス 新宮ICから車で約8分

Instagram(インスタ)

脇製茶場のInstagram(インスタ)は、こちら。

出張販売やイベント出店の情報などは、インスタをご確認くださいね。

脇製茶場|Instagram(インスタ)




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