災害時にあたたかい食事を届けたい!松前町発・防災士『こばちゃん』とキッチンカー『モテナス』の挑戦

災害時に安心する温かい食事を届けたい松前町発・防災キッチンカーで活動する防災士こばちゃんのインタビューサムネイル画像 愛媛でがんばる人
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防災は日常の中に――愛媛・松前町から全国へ広がる『こばちゃん』と『モテナス』の未来

突然の災害。

そんなとき、温かい食事や誰かの笑顔がどれほど心を支えてくれるか、想像したことはありますか?

松前町を拠点に活動する「こばちゃん」は、防災士の資格を持ちながら、地域に防災の大切さを伝える頼れる存在。さらに、災害時に100食以上の温かい料理を提供できる防災特化型キッチンカー「モテナス」の一員としても活躍中です。

今回のインタビューでは、そんな「こばちゃん」の人柄や活動の裏側、そして「モテナス」の挑戦についてお話を伺いました。

愛媛の防災士こばちゃん_モテナスが運営する防災特化型キッチンカーと共に活動する

防災士ってどんな仕事?

「防災士」って聞いたことがありますか?

災害時の備えや支援について専門的な知識を持ち、地域の人たちを助ける心強い存在です。

松前町で防災士として活躍する「こばちゃん」は、明るくて気さくな人柄で、地元の方々からも親しまれています。

大好きな地元のために防災について取り組む愛媛の防災士こばちゃん

防災キッチンカーと共に活動する「こばちゃん」

こばちゃんが防災士を目指したきっかけは、2011年の東日本大震災。

当時、東京で暮らしていた「こばちゃん」は、乳児だったお子さんのミルク用の水を確保するのに苦労した経験から「災害時に困る人を減らしたい」という強い思いを抱くようになりました。

東日本大震災でミネラルウォーターが不足し売り場から消えていく様子

手に入れたかったミネラルウォーターが売り場から消えていった

その後、地元の松前町にUターンし、食品メーカーに勤務。

職場で防災士の資格取得を勧められたのを機に、自身の震災経験を活かそうと決意。講習を受けて資格を取得しました。

防災士資格取得に向けて勉強する愛媛のこばちゃんの様子(イメージ)

ただ、当時の職場では防災士としてのスキルを活かす機会が少なく、もどかしさを感じていたと言います。




防災特化型キッチンカー「モテナス」との出会い

そんな中、SNSで防災特化型キッチンカー「モテナス」の活動を知った「こばちゃん」

2024年に「福八モテナス合同会社」に転職し、本格的に防災士としての道を歩み始めました。

合同会社モテナスが運営する防災特化型キッチンカー愛媛で初

キッチンカー「モテナス」は、2021年に松前町で始まった取り組み。

災害時には約150人分もの温かい食事を提供できる設備を備えています。

実は「モテナス」もともとは高齢者向けや保育園の給食を提供する事業をしている会社なんです。

日常的に地域の「食」を支える取り組みを行っているからこそ、災害時にもその経験とノウハウを活かして迅速に対応できるのです。

合同会社モテナスが運営する防災特化型キッチンカーの内観1

また、平常時は地域イベントに出店し、松前町産の食材を使った料理を振る舞いながら、いつか来る災害に備え、キッチンカーがスムーズに運営できるよう訓練もかねて活動しています。

先日は宇和島市のイベントで郷土料理「いもたき」を提供し、大好評でした!

防災特化型キッチンカーで作るいもたき

ちなみに「こばちゃん」東京では中華料理店で働いていた経験もあり、料理の腕前はプロ級!

モテナスのキッチンカーでも、そのスキルが存分に発揮されています。

愛媛の防災士こばちゃん_モテナスの防災キッチンカーで調理している様子

楽しく学べる防災講座も人気!

イベントでは、防災講座の講師としても活躍する「こばちゃん」

親子向け講座では、例えば「災害が起きたらどうする?」をテーマに、子どもたちと一緒に「助けて!」と叫ぶ練習をしたり、新聞紙でスリッパを作る工作体験をしたりと、楽しく学べる工夫が満載です。

愛媛の防災士こばちゃんが親子向けに防災講座を行っている様子

「段ボールで作るトイレ」の工作体験も大人気!

愛媛の防災士こばちゃんが親子向けに防災講座で手作りトイレを作る様子

防災講座で段ボールで作るトイレを工作

講座の最後には、防災士おすすめの非常食がプレゼントされ「これなら普段でも食べたい!」と参加者さんからも大好評でした。

こばちゃんがセレクトした防災食_講座参加者にプレゼント

さらに、最新の防災グッズを紹介するコーナーも設けられ、災害時に役立つ情報が得られると高い評価を受けています。




防災活動の課題と地域の協力

防災特化型キッチンカーの活動には、さまざまな課題もあります。

  • 運営資金…食事の販売収入だけでは食材費をまかなうのが難しい
  • 認知度の向上…地域や行政からの理解と支援が必要。

「今後は行政やスポンサーを募って、活動をもっと広げていきたい」と語る「こばちゃん」

特に、防災意識を楽しみながら学べるイベントや、家庭でできる防災の『相談会』などの開催に力を入れたいと話していました。

防災活動を支えるため、地域や企業、行政が協力し合う(イメージ)

さらに、モテナスの活動には地域住民の協力が欠かせません。

最近では、松前町の商店街と連携し、災害時の支援体制を整える取り組みも進行中。

飲食店と協力し、災害時に温かい食事を届けられるよう準備が進められています。

モテナスのキッチンカーで災害時にあたたかい食事を提供する

「みんなで支え合える環境を作りたい」という「こばちゃん」の言葉には、地域全体を巻き込む防災活動への熱い想いが込められています。

地元愛が支える未来への展望

「地元の人を守りたい」という想いが、防災活動の原動力と語る「こばちゃん」

目標は「災害で亡くなる人を一人でも減らすこと」

そのために、防災移動型トイレの設置を県への申請を松前町に提案したり、ペット防災の普及に力を入れたりと、新しい挑戦を続けています。

愛媛の防災士こばちゃん_防災の不安の声に耳を傾けてアドバイスをする

「防災は入り口が重い」とこばちゃんは話しますが、楽しい講座やイベントを通じて、防災を身近に感じてもらえる活動を続けていきたいそうです。




今後の予定

「こばちゃん」と「モテナス」の活動情報は、公式Instagramで随時更新中!

興味がある方はぜひフォローしてみてください。防災を身近に感じられる情報が盛りだくさんですよ!

最後に

防災は、いざというときの備えだけでなく、日常の中で学ぶ、生きるために大切なこと。

「こばちゃん」と「モテナス」の活動を通じて、災害が起きたときの安心感を、少しでも多くの人に届けたいという想いが伝わってきました。

次回のイベントで、ぜひ「モテナス」の温かい料理と「こばちゃん」の笑顔に触れてみてくださいね!

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